線形代数学
線形代数学とは工学系の学生にとっては必須となる数学の分野です。では線形代数学がどのようなものかと言われると説明が難しいのでとりあえず行列に関連したことをやると思っていれば大丈夫かもしれません。
ちなみに行列がどのようなものかご存知でしょうか。
\[
A = \left(
\begin{array}{ccc}
3 & 2 & 4 \\
9 & 6 & 5 \\
1 & 2 & 4
\end{array}
\right)
\]
大体こんな感じです。()や[]のなかに数字が縦横に並んでいるようなものです。これがいろんなこと特に工学系に関して役に立ちます。
行列の足し算
まず行列の足し算について紹介します。行列の足し算は超楽です。誰でもできるし暗算でもできるかもしれません。とにかく対応する位置の数字を足すだけです。
\[\scriptsize\left(\begin{array}{ccc}
3 & 2 & 4 \\
9 & 6 & 5 \\
1 & 2 & 4
\end{array}\right) + \left(\begin{array}{ccc}
1 & 3 & 5 \\
9 & 2 & 3 \\
5 & 3 & 6
\end{array}\right)=
\left(\begin{array}{ccc}
3+1 & 2+3 & 4+5 \\
9+9 & 6+2 & 5+3 \\
1+5 & 2+3 & 4+6
\end{array}\right)\]
ちなみに引き算もこの要領で行えます
行列の掛け算
では行列の掛け算もこの要領で行けるかというとそう行きません。とても面倒くさいですし行列の掛け算はとにかく計算ミスが起きやすいです。
まず掛け算できない行列の組み合わせがあります。3×4行列×4×5行列のようにA×B行列×B×C行列のBの部分の数字が同じでなければいけません。そうなっていない場合は掛け算はできません。
また掛け算した結果できる行列はA×C行列となります。
掛け算した結果できる行列の1行1列にある数字はかけられる行列の1行目かける行列の1列目を上もしくは左からそれぞれ対応する数字をかけていきそのすべてを足したものとなります。
ということで行列の掛け算は足し算に比べ圧倒的に計算量が多くなります。なので間違えやすいですし面倒くさい。
\[\scriptsize\left(\begin{array}{ccc}
3 & 2 & 4 \\
9 & 6 & 5 \\
1 & 2 & 4
\end{array}\right) × \left(\begin{array}{ccc}
1 & 3 & 5 \\
9 & 2 & 3 \\
5 & 3 & 6
\end{array}\right)=
\left(\begin{array}{ccc}
A & B & C \\
D & E & F \\
G & H & I
\end{array}\right)\]
A = 3×1+2×9+4×5
行列の掛け算はかける行列とかけられる行列を入れ替えると違う結果になります。これもまたややこしいところです。