選挙権
現在は18歳以上の男女が選挙権を持っていますがその投票率の低さが問題になっています。日本で初めて選挙が始まったときはお金を持っている一部の人しか投票ができず投票したくてもできない人が大勢いました。そんな時代と今の状況を比べると不思議に思えてきます。
日本史Bの常識~二十七~
初めて普通選挙を実現(税金による制限を失くした)内閣総理大臣を答えなさい。
日本史B:加藤高明
中学歴史:<-_->
日本で初めての選挙
初めての総理大臣は伊藤博文であることはほとんどの方がしっていることだと思いますが実は伊藤博文が最初の総理大臣になったときはまだ国会が開かれていませんでした。
黒田清隆が第3代総理大臣となりはじめて衆議院選挙が行われようやく第1回の国会が開かれました。
初めて選挙が行われたわけですがこのとき投票ができた人は、男性だけでさらに15円の税金を納めなければなりませんでした。完全に制限選挙です。上の条件を満たしていた人は全人口に対しわずか1%でした。
期待外れの平民宰相
15円はのちに10円に引き下げられ一応選挙権は拡大しましたがそれでもまだかなりきつい制限でした。
第19代総理大臣となった原敬はほぼすべての大臣を自身が所属していた党である、立憲政友会から選び、初めての本格的な政党内閣となりました。
また原敬は平民から初めて総理大臣となり、国民からは平民宰相と呼ばれて期待を集めました。特に一番の期待は普通選挙の実現でした。
原内閣はまず10円から3円に税金による制限を引き下げました。そしていよいよ制限撤廃かと思われましたが原内閣は普通選挙を始めるにはまだ時期が早いとして実現させることはありませんでした。
普通選挙の実現
普通選挙を実現させたのは大正最後の総理大臣加藤高明でした。原内閣が倒れた後しばらく非政党内閣が続いていました。この状況を打破するため加藤高明の憲政会を含む3党が第2次護憲運動を展開し、政党内閣の成立を目指しました。
この運動は成功し、加藤高明が総理大臣となり護憲運動を展開した3党による連立内閣が成立しました。
加藤内閣はどちらかと言えば民衆に近い政策をとりました。そしてようやく税金による制限が撤廃された普通選挙法が成立しました。しかしまだ性別による制限は残っていました。
まとめ
黒田内閣 初めての衆議院選挙(15円の税金)
原内閣 10円から3円へ
加藤内閣 普通選挙法成立